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建築家はアーティスト 2025.9.27

10本アニメ?
10本アニメ?

 2025年下半期の手話ガイドは「弥生・根津・本郷」略して「やねほん」ということで、下見をしていた時に出会ったのがこれ。特にどこかに解説があるわけではないんですが、この形ってどう見てもNHKの番組ピタゴラスに出てくる「10本アニメ」ではないでしょうか。

 建築家というのは、建物として火事に強い、地震に強い、バリアフリーその他建物そのものの性能を考えるとともに、視覚的にどう見えるか、を重視するとか。建物を見たらだれが作ったか想像できる、その建築家ならではの特徴を盛り込んできます。東京大学では、関東大震災のあと、内田祥三による「内田ゴシック」で統一された建物群を大学にとどまらず、要望に応じて海外にも建築しました。昭和初期に建てられた一連の建築は築100年。構造的にはかなり耐震性が高い建物ではありますが、とはいえ、「理学部2号館を救え!」キャンペーンが打ち出されているように、壊さなければ未来永劫使い続けられるものではありません。昨今大学にかける予算もかなり厳しいようで、このところはスポンサーの寄付による建築が増えています。大学としては内田ゴシックの景観を継承していく、との方針でありながら、安藤忠雄による福武ホールの100mに及ぶコンクリートの壁は、内田ゴシックとまったく意匠が異なります。

 一方で、一般的にはあまり名前を聞かないかもしれませんが、香山壽夫東京大学名誉教授が手掛けたものが実はとてもたくさんあります。香山氏は内田ゴシックの建物に敬意をはらい、極力残したいとの意思の下、工学部1号館を建て替えではなく、再生と保存を提案して実現させました。とはいえ、全く同じ形式を継承するのではなく、香山カラーと呼ばれるサーモンピンク、ガラスブロック利用など、香山色をキャンパスにちりばめました。

 冒頭に書いた「10本アニメ」と思われる建物は、一条工務店が手掛けた建物にあしらわれています。設計者の主張が見られるデザインを発見できるのはなんとも楽しいものです。

 11月27日(木)、11月29日(土)の2回のツアー、お申し込み開始しています。秋の「やねほん」ご一緒できればとてもうれしく思います。御参加お待ちしています。

 
 
 

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 ≪街歩き with 手話≫ 

2名~6名のグループでご相談ください。
参加費 1人1,000円  

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